昨日の夜から雨だったので心配しましたが、なんとか棟を上げる事が出来ました。お施主さまにとっても、私たち設計者にとっても初めて家が形になる日なので、感慨深い日です。
写真は、お施主さまが御幣(ごへい)に名前を書かれているところです。御幣とは屋根裏に祭るもので、地鎮祭の時に祈祷してもらったお札(棟札)を付けたものです。屋根の上から、新屋に禍が起こらないように見守って下さい。
さて、
たまには建築設計事務所らしい豆知識を!
私たちは当たり前に2階建ての住宅に住んでいますが、何時ぐらいから2階建ての家に住むようになったのでしょう。
昔の日本では、2階から見下ろしたりすることを「良し」としない風習がありました。見下ろすとは、見下げる、あなどる、ということに通ずるからです。
そのためか寺院でも、ご本尊を見下ろさないために、ほとんどが平屋建てです。例えば奈良の法隆寺の金堂にしても外観は2階建てですが、内部に2階の床はありません。興福寺の五重塔や奈良の薬師寺の3重塔も同様な造りになっています。
では、いつから民家に2階建てが建てられたのかというと、安土桃山時代だという記録があります。元禄年間に大阪の堂島にできた茶屋が、本式の2階建てで非常な評判になったようです。この頃から正規の2階建てが増えたとあります。
次回の豆知識を乞うご期待…
兵庫県姫路市で自然素材住宅やローコスト住宅の設計を行う一級建築士設計事務所
永森建築設計事務所ブログ 建築家 永森 靖二
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